そのパソコンの街が、さらに“おたく”の街となっていったのは90年代後半頃。パソコン趣味の延長線上にあったゲーム、アニメ、フィギュア関連商品を扱う店が増え、これらアニメ、ゲームが徐々に日本のメインカルチャーとして認識されるにつれて、秋葉原はクールジャパンを代表するポップカルチャーを発信する街へとさらに変容していった。
2000年には老舗であるヤマギワが家電事業から撤退、第一家庭電器は2002年に経営破綻、石丸電気は2008年に家電量販店のエディオンに子会社化され、秋葉原を代表する店の屋号はこの街から消えていった。
ターニングポイントとなった2005年
そんな秋葉原に、またまた大きな変化が訪れたのは2005年だった。この年、秋葉原を起点に、埼玉、千葉を経て筑波学園都市に至るつくばエクスプレスが開通し、秋葉原駅が開業。
また、家電量販店であるヨドバシカメラの大型店「ヨドバシAkiba」が駅前に開店。もとは新宿西口のカメラ店だったヨドバシはこの時期家電量販店として全国に出店するようになり、秋葉原の大型家電店に取って代わる存在になっていた。
また、秋元康プロデュースによる「AKB48劇場」が秋葉原に開場したのも、この2005年だ。「会いに行けるアイドル」をコンセプトにした「AKB48」は、この後日本のトップアイドルグループとなる。
そして2005年から2006年にかけては、秋葉原駅前の旧神田青果市場跡地に秋葉原ダイビル、秋葉原UDXのオフィスビルが竣工し、街のオフィス街化も進んだ。
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