「1杯200円~5万円まで」広がるコーヒーの世界 アジア最大のコーヒー見本市で見た驚きの商品

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コーヒー器具で目を引いたのが、玉川堂(ぎょくせんどう/本社:新潟県燕市)のコーヒーポットとドリッパーだ。1816年創業の老舗で“鎚起銅器”(ついきどうき)製作を行う。やかんや急須などを製造してきたがコーヒー関連にも進出した。

鎚起銅器とは、鎚(つち)で打ち起こし、銅板から作る立体製品のことで、燕市の伝統技術だ。完成品まで時間を要し、職人による手作りなので価格も高い。コーヒーポットは20万円台が多く、コーヒードリッパーは4万5000円+税となっていた。上質なコーヒータイムに映える商品だ。

鎚起銅器のコーヒーポットとコーヒードリッパー(写真:玉川堂提供)

「お茶もコーヒーも手淹れする文化を持つ中華圏や日本の方が買われます。顧客層は中華圏の方が約5割、GINZA SIX(東京都中央区銀座)の直営店では同7割になっています」

同社の玉川基行社長(7代目)はこう話す。6代目の実弟で叔父にあたる玉川宣夫氏は木目金の第一人者で人間国宝でもある。現在は21人の職人のうち3割が女性。若い世代には東京藝術大学大学院を修了した女性職人もいる。

「伝承と伝統は違います。技術は伝承していくが経営や流通は変えていかないと伝統も維持できません」と話す玉川社長。同社は世界的なブランドとのコラボ事業も行っている。

簡単に淹れられる抽出器具

手頃な価格帯の器具として「マックマー」(本社:東京都中央区)の商品もあった。

今回披露してもらったのが「ティープッシュ」(3300円)だ。茶こしの中でじっくり蒸らせ、茶葉に合わせて蒸らし時間を調節できるという。

「ティープッシュ」での淹れ方を実演してもらった(筆者撮影)

緑茶飲料の宣伝文句には、よく「急須で淹れた味」というのがあるが、自宅に急須がない人も多い。同商品は緑茶、紅茶、ハーブティー、中国茶なども抽出できる。

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