法政大学のキャリアデザイン学部は、2023年11月18日(土)14:00〜16:30にオンラインで「ChatGPT vs.キャリアデザイン 生成AIは若者のキャリアにどんな影響をもたらすのか?」をテーマにシンポジウムを開催する。

登壇するのは、今年6月に出版されて話題となった『チャットGPT vs.人類』(文春新書)の著者、桜美林大学・教授の平和博氏とAIの倫理的問題を研究する立教大学・教授の村上祐子氏だ。また法政大学からは、キャリア教育を研究するキャリアデザイン学部教授の児美川孝一郎氏、同じく同学部教授でデジタル・シティズンシップ教育を研究する坂本旬氏が討論に参加する。

立教大学 教授の村上祐子氏(左)、桜美林大学 教授の平和博氏(右)
(写真:法政大学提供)

討論のコーディネーターを務めるのは、朝日新聞社の編集委員で教育政策全般を扱ってきた宮坂麻子氏。生成AIとキャリアという新たな視点で、その可能性と課題について議論するという。

生成AI時代のキャリア教育のあり方とは

まるで人間と会話しているかのような対話形式で、質問した内容に回答してくれるChatGPTの登場で、世界は大きく変わろうとしている。

こうした生成AIは、学習したデータを活用して文章だけでなく画像、動画などの新たなデータを生み出せる革新的な技術。業務の効率化やコストの削減、新しいアイデアの創出につながるなど大きく注目を集める一方、アウトプットされた情報の信頼性や著作権問題など活用には注意が必要だ。

それは教育の現場においても同様で、文科省から早くにガイドラインが出されるなど活用に前向きな姿勢が示されつつも留意すべき事例についても言及された。とりわけ大学教育の現場では、生成AIの可能性とともにレポート課題などに生成AIが使われるなどの懸念から、多くの大学で個別にガイドラインが作られている。

だが、これまで若者の将来に影響を与えるキャリア教育の領域では、生成AIについてほとんど議論がされてこなかった。今後、生成AIは職業のあり方や人材育成にも大きな影響を与えることが予想される。

間違った情報を作り出したり、プライバシー侵害などのリスクも指摘される中で、生成AIはこれから社会に巣立っていく若者たちにどんな影響を与えるのか。また、学校や大学教育は生成AI時代のキャリア教育をどのように進めていけばいいのか。

今回開催されるシンポジウム「ChatGPT vs.キャリアデザイン 生成AIは若者のキャリアにどんな影響をもたらすのか?」は、大きなヒントを与えてくれそうだ。参加には事前申し込みが必要。先着200名のため、早めに確認しておきたい。申し込みはこちらから。

(注記のない写真:Graphs / PIXTA)