若年層のSNS炎上事件多発を受け夏休みに入るタイミングで紹介
仮想専用通信網(Virtual Private Network〈バーチャルプライベートネットワーク〉)の大手、ExpressVPNは2023年6月30日、ネット上に出回った情報が半永久的に残ってしまうことを指す「デジタルタトゥー」について、その危険性と対応方法についての記事を公開した。
デジタルタトゥーは、「デジタル」と「タトゥー(入れ墨)」を組み合わせた造語。インターネット上に出回ったテキストや画像、動画などは、スクリーンショットやダウンロードなどで複製し、SNSなどで瞬時に拡散される。
拡散したデータは完全に消すことが難しく、就職活動や結婚などの人生の重要な局面で相手方に検索され、不利益な情報が見つかると、取り返しがつかないことになってしまうこともある。
最近では、飲食店での迷惑行為を配信した少年が個人情報を特定されてSNSでさらされ巨額の損害賠償請求訴訟を起こされたり、グーグルのストリートビューに映り込んでいた企業の従業員の行為が社会的非難を浴びたりという事態になっている。いずれのケースもデータに位置情報が入っていたため、現実の世界に影響した。
同社は初心者にもわかりやすく、ITやSNSに関連する記事を定期的に発信している。今回は飲食店での少年の迷惑行為が社会的に注目を集めたことを受け、子どもたちがスマートフォンに触れる機会が増える夏休みに入るタイミングで、改めて子どもや保護者に警鐘を鳴らし、ITリテラシーを身に付けてもらおうと、この記事を紹介したという。
記事では、デジタルタトゥーの種類と事例、危険性と被害者になってしまった場合の対処方法などを詳しく紹介。また昨今、世界で提唱され始めた「忘れられる権利」について、海外(EU)と日本国内で注目された例を解説している。
最後に、デジタルタトゥーの被害者だけでなく、加害者にならないようにするために気をつけることを提言している。