今年も記録的な大雨が九州を襲った。200人超の死者を出した昨年の西日本豪雨ほどの被害はなかったが、日本政府はいいかげん、目を覚ますべきだ。
気候変動のせいで、過去に類を見ない大規模な自然災害が頻発するようになっている。私たちが直面する地球環境問題はもはや遠い未来についての予測ではなく、今そこにある現実なのだ。
だが、日本政府は中身のある対策を講じるより、どうやら美辞麗句を並べるのに忙しい。安倍晋三首相は昨年9月、英紙フィナンシャル・タイムズに寄稿し、日本とともに地球環境を守ろうではないか、と世界に呼びかけた。ところが、このような美しいかけ声の裏で石炭火力発電所の国内増設と海外輸出を後押ししてきたのが日本政府である(編集部注:二酸化炭素を大量に排出する石炭火力の増設は、国際的な批判にさらされている)。
二酸化炭素の増加が実質的にゼロとなる「カーボンニュートラル」が仮に2050年までに達成されたとしても、温暖化はまだこれから何十年と続く。つまり、こうした現実に対応した政策をあらゆる方面で動員しなければ、気候変動がもたらす被害は今後も拡大し続けるに違いない。
洪水や熱波が増え続けているのは、まさにその前兆といえる。因果関係の特定は不可能とする声が一部にあるのは知っている。だが、気候変動がこうした自然災害の元凶になっているとの見解は、日本の気象庁が公表した一連の報告書でもはっきりと示されている。
今年1月、米シカゴの最低気温が氷点下33度に低下するなど米欧が猛烈な寒波に襲われたのも、北極圏の温暖化と関係がある。北極圏の気温上昇によってジェット気流の動きが変わり、北極圏の冷たい空気が米欧に流れ込んだのだ。
実は日本が昨年、記録的な豪雨と猛暑に見舞われたのは基本的にこれと同じ要因からだった。ジェット気流が蛇行し、湿った巨大な暖気が長期間にわたって日本列島上空にとどまったことが、あの豪雨と猛暑につながったのである。
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