三菱重工業グループが開発を進める小型旅客機MRJの初飛行が秋に延期となった。今年4~6月の飛行試験開始を目指していたが、非常用電源装置の取り付け部分など一部設計変更を行うため、日程を延期。ただ、2017年4~6月を予定する、ANA(全日本空輸)への初号機納入時期は変更しない。
MRJは、YS-11以来、半世紀ぶりとなる国産の旅客機。08年に開発着手して以降、これまで3度もスケジュール延期を余儀なくされるなど、開発作業が難航。昨秋にようやく飛行試験用初号機の披露式にこぎ着け、今春の初飛行に注目が集まっていた。
開発を担当する三菱航空機の岸信夫副社長は4月10日の会見で、「先に設計変更をやっておいたほうが飛行試験中の二度手間が減り、先々の作業が効率的に進められる」と説明。「何らかのトラブルで日程を変えるのではなく、あくまで、どういう順序でやるのが最も効率的で得策かを考えた結果だ」と強調した。
6月には、航空業界で世界的な大イベントのパリエアショーが開催される。本来ならその前に初飛行を成功させ、開発の進捗を現地で大々的にアピールする予定だった。初飛行延期の理由はともかく、海外エアラインとの商談に弾みをつける絶好のチャンスを逸した格好だ。
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