本格開発着手から7年半の年月を経て、2015年11月、三菱リージョナルジェット(MRJ)がついに大空を舞った。国産旅客機としては、半世紀前に誕生したプロペラ式「YS-11」(1973年生産終了)以来となる。
三菱重工業が社運を懸けて開発を進めるMRJは、地方路線で運航される70~90席の小型ジェット旅客機だ。子会社の三菱航空機が開発・販売を担っている。このサイズの旅客機は、これまでエンブラエル(ブラジル)、ボンバルディア(カナダ)が市場を二分。新規参入の三菱は実績がなく不利な立場だが、現行競合機よりも格段に優れた燃費・環境性能をうたっており、海外エアラインも高い関心を示している。
ここから最大5機の試験機を使って、これから1年半で延べ1500回、計2500時間に及ぶ飛行・離発着テストを行い、機体の安全性を検証する。飛行試験により、地上では想定しえなかった問題点が顕在化する可能性も当然ある。必要な設計修正を施し、機体の完成度を高めるのも今後の大きな課題だ。検証作業をすべて終えた後、膨大な飛行データを用いて安全性を証明し、国から設計安全認証(型式証明)を取得してようやく開発作業が完了する。この型式証明の取得こそが、旅客機開発における最大の難関である。
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