北陸新幹線は2015年のヒット商品番付1位に選出されるなど、大ブームを巻き起こした。石川県の金沢市内はホテルが予約できないほどの観光客であふれている。
今後の焦点は金沢からの延伸だ。金沢─敦賀間は当初の予定を3年前倒ししての22年度開業が決まっている。この前倒しによって建設費は増加するが、北陸新幹線ブームを前にコスト高騰を懸念する声はかき消されてしまった。
現在議論となっているのは、敦賀─新大阪間の未定ルートだ。もともとの案は「若狭ルート」「湖西(こせい)ルート」「米原ルート」の三つだが、新たなアイデアも浮上している。
各案には一長一短がある。福井県小浜市、京都府亀岡市を経由する若狭ルートは、新幹線整備計画に明記された公式ルート。県の全域に新幹線を走らせたい福井県は、当然ながらこの案を推す。とはいえ3ルート中、建設延長が最も長く、費用も割高なのが難点。大都市を通らないため経済効果はいちばん小さい。
一方、京都市を通る湖西ルートは旅客需要の期待が高い。しかし、京都以降はJR東海が運行する東海道新幹線乗り入れが前提。JR東海は過密なダイヤに北陸新幹線が割って入ることに難色を示す。滋賀の米原ルートは建設距離が最短で済む。名古屋との行き来も便利になるため、名古屋経済との結び付きが強い石川県も乗り気だ。ただ、米原からは東海道新幹線に乗り入れる計画で、この点が湖西ルートと同様に障害となる。
さらに新たな案がJR西日本から飛び出した。小浜市経由で京都駅に乗り入れる「小浜・京都ルート」。京都からは東海道新幹線に乗り入れず、全線フル規格で大阪と結ぶ。小浜市を経由するので福井県にも異論はない。最大のネックは建設費だ。最長だった若狭ルートより長く、京都─大阪という大都市圏に新線を敷けば、巨額の費用がかかるのは確実だ。
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