飲食業界にとって、2016年は「ネット予約元年」となりそうだ。
スマートフォン(スマホ)の普及で身近になったネット予約。対応が遅れていた飲食業界でも導入が広がり、にわかに火がつき始めている。予約サービスを提供するネット各社は、サービス強化と店舗の開拓を急ぐ。
競争をリードしているのは、リクルートライフスタイルの「HOT PEPPER(ホットペッパー)グルメ」。ネット予約の送客数でライバルに差をつけ、15年度は前期比1.5倍の約3700万人と急成長している。
飛躍の要因は、ネット予約に特化したサービス設計にある。スマホで店舗ページを開くと、目につく場所に空席状況が表示され、すぐに予約できる。ネットビジネス本部の南裕樹プロデューサーは「ネット予約が主流になるのは時間の問題。先んじて対応を進める」と力を込める。
対抗馬と目されるのが、共に飲食店紹介サイトの老舗サービスである「ぐるなび」と、カカクコムが運営する「食べログ」だ。ぐるなびの予約実績は前期比約100万件増の270万件と急増した。食べログも前期比3倍近い96万件と予約数を伸ばしている(図表1)。
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が、飲食店の場合、ネット予約を取り入れている店舗でも、電話予約が約9割と圧倒的だ。今やネット予約が当たり前になったホテルや旅館と比べて、普及が遅れているのには理由がある。
飲食店は客対応が複雑
ホテルや旅館の場合、予約は部屋ごとに入るため、管理が簡単。しかし、飲食店は来店客に合わせて調整する場面が多い、という事情がある。
たとえば、「約10人」と予約した団体客が、当日に15人近くに増えることも頻繁だ。また、特に夜の時間帯の場合、客が店にどれだけ滞在するのか把握しづらい。予約せずに来店する客も多く、予約客との調整が難しい。
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