「開拓性」遺伝子型の人とそうでない人がいる訳 ゲノム解析から見た人類の多様性とその未来
何のためにサイエンスをやるのか
『ライフスパン』の著者デビッド・A・シンクレアさんは、生命科学の世界では非常に著名な研究者で、この1冊で、世界の老化研究がどこまで進んでいるのかということがよくわかります。
なかでも、未来について書かれた第3部「私たちはどこへ行くのか」は、興味深く読みました。寿命が延びれば地球上の人口が増えることになりますが、それがいいことなのかどうか、また、二酸化炭素の排出量や格差の問題など、老いなき世界にはどんな懸念があるのかということがとても丁寧に論じられています。
私自身、サイエンスというものは、人を幸せにするため、地球を守るためなど、よいことのために行われるべきだと考えていますし、単純に寿命が長くなる、老化しなくなるという技術的なことだけではなく、それによってどうなるのかということも議論するべきだと再認識しました。



















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