偏差値35から東大合格、超効率的「努力」の中身 最速で目標到達する“東大生の共通点”とは?

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全世界を襲った新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の猛威により、子どもたちの教育について再考されている今、どのように学びと向き合えばいいのか。今回は、偏差値35から東大合格を果たした現役東大生作家、西岡壱誠さんと、活動を共にする東大生が、成績向上だけではない、すべてに応用できる勉強法について語り合った。
最速で目標に到達するため、東大生が身に付けている“ある共通点”とはいったい何か。学生だけではなく社会人にも有用である、超効率的な「努力」の中身を知り、ぜひ参考にしてみてほしい。

東大生は、「勉強ができる」だけじゃない

高校3年生の時、偏差値35だった西岡壱誠さん。浪人時代に開発した独自の勉強法で、見事、東京大学(以下、東大)文科二類に合格を果たした。

現在は現役東大生ながら、近著『東大思考』『東大読書』(ともに東洋経済新報社)シリーズなどで累計30万部を誇るベストセラーを生み出す作家としての顔を持つほか、勉強が苦手な高校生に勉強法を教え、東大合格を目指す「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施し、教育コンサルティング会社「カルペ・ディエム」を立ち上げるなど教育分野で活躍中だ。

多方面で活躍する西岡さんだが、そのマルチな才能はいかにして培われたのか。

西岡壱誠(にしおか・いっせい)さん。東京大学在学中。「カルペ・ディエム」主宰

「僕だけじゃなくて、東大生というと『勉強だけしている』というイメージを持たれがちですが、実はスポーツや自己表現、ビジネスなどの分野でも実績を上げている人が案外多いんです。

なぜ東大生は、勉強以外の分野でも成功できるのでしょうか。それは、受験勉強を通して正しい“努力の型”を身に付けているからだというのが、僕の持論です。目標に向かって、適切な努力を適切な形で続けていく。受験勉強でその“努力の型”が徹底的に身に付いているため、勉強以外でも応用が利くのです。

『勉強ができる人』『できない人』とよく言いますね。この言い方からは、まるで勉強ができるかできないかは先天的な要素で決まっていて、努力では変えられないという印象を受けます。実際、多くの人がそう考えがちだと思います。

でも、そうではないんです。東大生は適切な“努力の型”を身に付けられたからこそ、東大生になれたのではないかと思います。逆に言うと、適切な“努力の型”さえ身に付ければ、先天的な才能に関係なく東大生になれるということです。

実際、僕も偏差値35でしたが、適切な努力と勉強法で、東大に合格することができました。成績を向上させるためには、何よりも先に適切な努力と勉強の方法を身に付けることが大切なのです」

最速で目標に到達する“ある共通点”とは?

世間で東大生といえば、勉強はよくできるが、スポーツはそうでもないというイメージが強いかもしれない。しかし実際は東大のアメフト部やラクロス部などは、強豪ひしめく大学リーグでも健闘しており、勉強もスポーツもできるという学生は少なくない。

「東大生は、しょせん受験勉強という狭い範囲の中だけで頑張った人たちにすぎない、と言われることがよくあります。しかし、狭い範囲であっても、1つのことに対して努力を極めた経験がある人は、その“努力の型”をほかの分野にも転用できるのです。

目標に向かって、どのような努力をどのように続ければ、望む結果を引き寄せられるのか。それを知っている人とそうでない人では、得られる結果が大きく変わります。

実際、私の周りの東大生を見ていると、どのような分野においても成長スピードが非常に速いと感じます。

例えば、大学に入るまでスポーツをまったくやったことがなく、運動神経なんて皆無だった学生が、1~2年間、そのスポーツに本気で打ち込んだ結果、ずっとそのスポーツをやっていた人にも勝ってしまう。東大ではそんなことが頻繁に起こります。

才能がある人を、努力で凌駕してしまうのです。これは、受験勉強で築き上げた“努力の型”を、勉強以外にも転用しているといえます。この“型”をいかに身に付けるかが重要になってくるのです」

「がむしゃらな努力」だけではたどり着けないゴール

では、その“型”を身に付けるうえで必要になるものとは何か。

西岡さんと「カルペ・ディエム」で活動を共にする文科三類2年生の相生昌悟さんが語る。

「私は中学2年までゲームばかりして遊んでいるような子どもで、勉強もほとんどしていませんでした。しかし、中学3年になった時、地元で1番の進学校に入りたいと思い、懸命に勉強した結果、中学3年では1位を取り続け、志望の高校にも合格しました。

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