獣や魚がどうなのかは知らない。だが古今東西、老若男女、人が悩み、迷うのは確か。“戦う哲学者”中島義道氏が開く人生相談道場に“同情”はない。ここにあるのは、感受性においてつねにマイノリティに属してきた中島氏が、壮絶な人生経験を通じて得た、ごまかしも容赦もない「ほんとうのこと」のみ。“みんな”の生きている無難な世界とは違う哲学の世界からの助言に、開眼するも、絶望するも、あなた次第である。
※中島義道氏への人生相談はこちらから
今まで誰とも付き合ったことがありません。
容姿は中くらいだと思います。
そのとき、あらためて自分は魅力的ではないと確信しました。
しかし、やはり私は頭が悪く、 すぐに資格に合格することができず、 この年になって合格できるかできないかのラインに立つことができました。 ですが、世間は厳しく、 私を受け入れてくれる企業は少ないのです。
こんな自分で両親に申し訳ないです。
結婚もできない、いい仕事にもついていない。 私の人生は一体なんだったんだと毎日思っています。
最近は生きているのがつらくて仕方がありません。
何かお話を伺えたら幸いです。 よろしくお願いします。
今回のご相談は、前々回のものととてもよく似ています。つまり、プライドが高くて他人に評価される職業や地位に就きたいのだが、(今のところ)うまくいかない。どうしたらいいのか、とまとめられる。こうした相談は、私が主宰している「哲学塾」に参加している若い人々にも多いですね。相談内容にも「プライド」という文字が5回も出てきて、本当に「プライド」さえなくなれば、どんなに安泰な人生が待っているのかと思われますが、当の本人はそれだけはできない。


















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