39歳女性の結婚話を次々ツブす「母からのNG」 母の支配を「愛情」と勘違いするアラフォー達

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「30歳から2年間、母が入会を勧めた高学歴、高収入の男性とお見合いできるという結婚相談所に入っていました」

入会面談に来た恵美に、「過去に婚活した経験はあるの?」と聞くと、こんな答えが返ってきた。

その相談所では、1カ月に5人の男性を紹介してもらえるのだが、その男性すべてとお見合いができるわけではない。こちらが“会ってみたい”と思っても、男性にその意思がなければお見合いは成立しない。結局、2年間のうちにお見合いできたのは、5人だったという。

「2年で5人のお見合いは、少なかったわね。もっとどんどんお会いしていきましょう。ただ当時は30歳、今は39歳になっているのだから、男性の条件に30歳のときと同じことを挙げても、なかなかお見合いは組めないですよ」

恵美にあらかじめそう告げて始めた婚活だった。

条件は「母が認めてくれる相手であること」

しかし恵美は、40代後半、50代の男性からのお申し込みはいっさい受けなかった。そして、自分で申し込みをかけるのは、同世代の男性ばかり。婚活市場においては、当然受けてはもらえない。

「年齢の幅をもう少し広げたほうがいいわよ」という私の言葉に、恵美が言った。

「30を過ぎてから年下と付き合うことが多かったので、自分よりずっと年上の人と付き合うイメージが持てないんです。上でも43歳くらいまでがいい。それに年があまりにも離れていると、将来介護が待っていそうじゃないですか」

そうかといって、同年代でも年収が低ければ受けないし、年収が合格ラインでも一人っ子の男性からの申し込みも受諾しない。高卒、専門卒もNG。それについてはこんな理由を言った。

「私は一人っ子なので兄弟がいる人がいいんです。あと、私の親に何かあったときのことを考えたら、都内を離れたくない。今の仕事は辞めたくないので、仕事を続けることを許してくれる人で、学歴は私が大卒なので大卒以上がいいんです」

次から次へと、ひっきりなしに条件を挙げてくる。後でわかったことだが、この条件を満たす男性こそが“母親が認めてくれる相手”だったのだ。

それでも毎月30件を超える申し込みをかけるし、登録した写真がかなりよく撮れていたので、いくつかのお見合いは組むことができた。そこから交際に入る人たちも出てきたのだが、1、2度会うと、決まって恵美のほうから「交際終了でお願いします」と連絡が来る。

お断りの理由を聞くと、「母が、『年収450万円では、あなたのほうが稼ぎがいいし、あなたが働かなかったら生活できないでしょ』と言っている」「『転勤の多い男性は、子どもの転校が多くなってかわいそうだ』と母が心配している」「離婚歴があるのはいいけれど、子どもがいることに母が反対している」と、何につけてもすべて“母”が登場してきた。

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