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日用品大手のユニ・チャームは、既存商品の単純な値上げではなく、商品の付加価値を高めて価格に反映する価格転嫁を進めている。高原豪久社長に、人口減少の国内市場で需要を掘り起こす商品開発、生産体制やAIを活用した経営改革、そしてアジアやグローバルサウスへの成長投資について聞いた。
――物価高で消費者の節約志向が強まる中、価格を上げても売れる商品と、そうではない商品との違いはどこにあるのでしょうか。
当社の場合、国内では既存商品の価格を単純に引き上げるのではなく、新商品の投入やリニューアルに合わせて価格を見直している。その際、機能や使い勝手などの付加価値を高め、消費者にそのメリットを伝えることで価格上昇への納得を得る。単なる値上げではなく“価値転嫁”と位置づけている。
商品開発では、既存カテゴリーの拡張、気候変動への対応、消費者の価値観の変化への対応、という3つの軸を重視する。高付加価値品の構成比を高めることで、商品ミックスの改善を目指している。
既存カテゴリーを拡張した一例が、生理用品の技術を生かして、女性の健康管理へ用途を広げる取り組みだ。具体的には、生理用ナプキンブランド「ソフィ」から妊活のタイミングをチェックできるおりものシートや、経血で鉄不足をチェックできるキットを発売した。
これらの商品を通じて、生理用品を単に経血を吸収する商品から、女性の健康を支える商品へと進化させようとしている。
気候変動への対応では、とくに暑い環境下でも快適に使える商品開発に力を入れている。東南アジアで展開してきた冷感タイプの商品を、日本の生理用品や大人用おむつ、ペット用品などにも応用し、新たな需要の開拓につなげている。
消費者の価値観の変化への対応では、ペットを家族の一員と見なす意識の高まりに着目している。森永製菓の菓子ブランド「おっとっと」「マリー」、カルビーの「サッポロポテト」などと共同開発した犬用おやつなどを展開している。
必要に応じて価格設定を調整する
――価格を引き上げた商品は、消費者にどう評価されていますか。
非常に手応えを感じている。EC(ネット通販)の普及により、店頭の限られた陳列スペースでは伝えきれなかった商品の特徴やメリットを、オンライン上で詳しく説明できるようになった。消費者は価格だけでなく、自分の生活スタイルに合うか、長時間交換できない状況でも必要な吸収性能を備えているか、といった具体的な利点を重視している。
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