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「1600日超」連続で通う客も…名古屋発「立ち呑みやきとんチェーン」が仕掛ける"驚きのファン化戦略"

13分で読める
大須観音店
名古屋でよく目にする「立呑み 焼きとん 大黒」。常連客が通い詰める仕組みを探った(写真:筆者撮影)
  • 赤川 琉偉 ライター・ナックルボーラー
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同社の決算資料によれば、大黒・魚椿の平均客単価は2540円。客の8割以上が30〜50代で、1組あたりの人数は平均1.4人で、個人投資家向け説明会で「ほとんどがお一人様」と語られている。

コンセプトは「サラリーマンのサードプレイス」

会社は大黒のコンセプトを「サラリーマンのサードプレイス」と掲げている。居酒屋版スタバというわけだ。もともとは「さすがに大げさでしょ」と思っていた筆者だったが、この日、カウンターに立つとそれを実感した。スタッフの男性から「お兄さん、前もいましたよね」と声をかけられたのだ。

筆者はこの店の常連ではない。話を聞くと、1カ月前に違う店(名古屋駅の店舗)で一度会っただけの私の顔を、覚えていたのである。そのときは1時間弱いただけだった。同行者(会社の先輩)は出勤簿(※詳しくは後述)を持つほどの常連なので、その連れとして覚えていてくれたのかもしれない。それでも、まさか別の店で声をかけられるとは思わず、ただただ驚いた。

懐メロが程よい音量で流れる店内。曲がかかるたびに、カウンターの客たちが思わず口ずさんでいた(写真:筆者撮影)
立ち飲みのカウンターの下には、コンセントとUSBの充電口まである(写真:筆者撮影)

すぐ横では、1人で入ってきた40歳くらいの男性客が、店に着くなりスタッフにうれしそうに話しかけていた。客はスタッフとの会話や、この店の空気そのものにもお金を払っているように見えた。

飲食店にとって、客に何度も通ってもらうのは簡単ではない。仮に安さや目新しさで呼んだとしても、もっと安い店や新しい店ができれば離れていってしまいがちだ。何度も通ってくれる客をつくれるかどうかが、店の生死を分ける。

大黒は、まさにこの再来店の取り組みに力を入れている。詳しく説明しよう。

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