有料会員登録
キャリア・教育

「夕方になると頭が働かない」「疲れが取れない」…現代人の脳を疲弊させる《誰もが無意識にやっている習慣》の正体

8分で読める
起床後伸びる女性
心身の不調は、現代人がとりがちな「ある行動」にあるかもしれません(写真:shige hattori/PIXTA)
2/5 PAGES
3/5 PAGES

AIは文章を整え、要約し、調べ物も肩代わりしてくれる。確かに楽になった部分はあります。けれど、判断の回数は減ったでしょうか。

5つの案を見せられ、10の案を見せられ、「もう1案出します」と言われる。そのたびに、私たちは比べ、選び、決めなければいけません。心理学には「決断疲労」という言葉があります。1日に脳が下せる判断の量には上限があり、選択をくり返すほど判断力が落ちていくという考え方です。AIは、その判断の機会を際限なく増やしていきます。

2026年、ボストン コンサルティング グループの調査では、AIを多用する労働者の14%に、頭にモヤがかかったようになる「AIブレインフライ(ブレインフォグ)」と呼ばれる強い認知疲労が見られることが報告されました。

スマホで息を止め、AIで判断を増やす。2頭のライオンによって脳は疲弊し、毎日少しずつゴミを溜め汚れていくのです。

夕方の疲れの正体は“脳の食べかす”

夕方になると、仕事の能率が極端に落ちることはないでしょうか。やることは多くないのに、ひとつも手につかない。メールを開いては閉じ、また開く。簡単な返事ひとつに15分もかかる。頭がぼんやりして、考えがまとまらない。

「自分は能力がない」と落ち込んでしまうかもしれません。しかし、能力のせいではありません。

通知をひとつ見るたびに、AIにひとつ尋ねるたびに、会議の合間にSNSを開くたびに、前の作業に向けていた注意の一部が、脳の隙間にこびりつくように残ります。これを「注意残余(Attention Residue)」といいます。

注意残余が生じると、脳の一部が前の作業に囚われたままになり、新しい作業への集中力やパフォーマンスが低下します。割り込みが入ると、深い集中に戻るまで平均23分かかるという研究もあります。1日に何百回もスマホを開くなら、深い集中に戻る時間そのものが、夕方にはもう残っていません。

注意残余は、いわば1日かけて積もった「脳の食べかす」です。朝は食べかすがなく、脳の作業台が空いているので仕事もスムーズに進む。夕方は脳の作業台が「食べかす」で埋まっていて、新しいことを置く場所がない。だから、同じ仕事でも朝は速く、夕方はなかなか片づかないのです。

4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数