有料会員登録
ライフ

体重90kgのケーキ店主も1年で16kg減…温泉街・湯河原が"町ぐるみ"で始めた「ビールもパスタも我慢しない」食べ方改革

16分で読める
クラフトビール
血糖値が上がらない湯河原「HUMANSBEER」のクラフトビール(写真:筆者撮影)
2/9 PAGES
3/9 PAGES
4/9 PAGES
5/9 PAGES
6/9 PAGES
7/9 PAGES
8/9 PAGES
9/9 PAGES

パンを含めたフルコースを食べても、リブレの数値は安定していた。星野さんに参加を呼びかけたのも、浅沼さんだった。

月20食、全体の1%でも続ける理由

第1期から参加する浅沼さんの豆腐店「十二庵」では、ロカボの「できたてとうふ御膳」の注文は月に20〜30食ほど。全体の注文の1%前後だ。正直なところ、事業として大きな数字ではない。それでも続ける理由を尋ねると、浅沼さんは熱を込めて語った。

「お客さんを増やそうとか、売り上げを増やそうとか、そういう考えじゃないんです。まずはロカボを伝えたい。食事の制約があっても、喜ぶ人を増やしたい。それが僕らの思いなんです」

「十二庵」のロカボメニュー「できたてとうふ御膳 納豆食べ比べ」。まずは左手前の「豆乳~柑橘フレーバーオイルかけ~」から。ふるふるの豆腐は、塩とごま油でいいただく(写真:筆者撮影)
最初にいただく「豆乳~柑橘フレーバーオイルかけ~」は、少量の出汁を加えた豆乳に、湯河原の生産者が作る柑橘フレーバーオイルをあわせたもの。オイルファーストで食事を始める(写真:筆者撮影)

筆者が参加した説明会の資料には、「三方よし」の図があった。中心にいるのは町民と観光客と家族。その周りを、医師や企業、そして町が囲む。山田医師が描く、ロカボが広がった先の姿だ。

ロカボが広がった先に山田医師が描く「三方よし」(画像:山田医師)

薬やインスリン注射が不要になれば、本人の医療費だけでなく、健康保険組合の負担も減る。町の財政にとっても、無関係な話ではない。

その実現に向け、山田医師は書籍やメディアで発信し、料理人と一緒にメニューを考える。診察を続けながら、ロカボを広める活動にも力を注ぐ。その原動力は何なのだろう。

答えはシンプルだった。

「だってみんな、おいしく、楽しく、お腹いっぱい食べたいでしょう?」

おいしい料理を待つ山田医師(左手前)、妻のサラさん(左中央)、柴田さん(左奥)、湯河原のイタリアン「Pappa Verde(パッパ ヴェルデ)」の北村征博シェフ(右)(写真:筆者撮影)
参考文献・参照サイト:
・山田悟 著『運動をしなくても血糖値がみるみる下がる食べ方大全』文響社、2021年
・湯河原町「ヘルスツーリズム(ロカボ)について」
https://www.town.yugawara.kanagawa.jp/soshiki/8/27322.html
・消費者庁「栄養成分表示について」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/nutrient_declearation
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html
・湯河原町『令和8年版 湯河原町統計要覧』
https://www.town.yugawara.kanagawa.jp/uploaded/attachment/18312.pdf

《合わせて読む→→》前編:カロリー制限に挫折し「コーラを一気飲み」した糖尿病の専門医が、「肉も油も腹いっぱい」食べて半年で8kg減った"食事法"

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数