加工機能やフィルターはなく、ありのままを共有する。盛らなくていい気楽さと仲間内の安心感が若者に支持されている。
もうひとつの人気アプリ「BeReal.」でも流出
3人は、動画をsetlog内で共有していた。しかし筆者が確認した動画には、setlogで作られたVlogに、Instagramのストーリーズの編集機能で付けたとみられるテロップが確認できた。おそらく、3人のうちの誰かがVlogを保存し、3人以外に見せたい気持ちが高まってストーリーズに公開したのだろう。ストーリーズの公開範囲も絞ることができるものの、その閲覧範囲の中の誰かが動画を保存し、Xなどに流出させたとみられる。
同様の現象は、setlogの前にZ世代の間で流行した「BeReal.(ビーリアル)」でも起きている。BeRealも、投稿を見られるのは原則として承認した友人だけだ。1日1回ランダムに届く通知から2分以内に、加工なしの写真を撮って共有する。投稿は1日経つと他の人から見えなくなる。
しかし、本人が他のSNSに投稿を共有したり、誰かがスクリーンショットを撮影して他のSNSに投稿する可能性はある。
26年4月には、西日本シティ銀行の行員が支店の執務室内を撮影し、BeRealに投稿した画像や動画が拡散した。そこには、顧客の氏名が書かれたホワイトボードが写っていた。同行の頭取は5月12日の決算会見で謝罪している。
2つのアプリに共通するのは、「仲間内だけの空間」「無加工の写真や動画を共有する」という設計だ。仲間内だから大丈夫という安心感が、撮ってはいけない場所でカメラを向けるハードルを下げてしまう。
setlogはBeRealのように、時間通りに撮影しなかった場合のペナルティーがない。撮り逃しても、その時間帯が黒い画面のまま記録されるだけだ。ただ、ペナルティーがないことと、撮らずにいられることは別の話だ。グループのVlogには、メンバーそれぞれの1日が並ぶ。撮れば撮るほど、面白いVlogが完成する。
問題は、勤務がある日にsetlogを使う場合だ。仕事が「その日」の大半を占めるなら、職場での撮影は避けにくい。昼休みや休憩時間だけに撮影を限ったとしても、周囲の様子は背景として動画に映り込んでしまう。


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