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過疎化が進む人口4万人の街に「年間24万人」が殺到…"お節介"なゴミ処理業者が20年間投資して築いた「奇跡の飲食店」の実態

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洞窟に吊り橋がある真庭あぐりガーデン本店。緑でいっぱいだ(写真:十字屋グループ)
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2013年、土木や建築、電気設備の工事などを請け負う「株式会社J-BUILD」を設立した。

牧さんは、建設事業の経営方針をこう語る。

「入札には一切参加しません。お声がけいただいた仕事だけを引き受けています。地域の建設業者さんの仕事を奪わないようにしています」

新たな事業を立ち上げる中で、2016年、牧さんは37歳の若さで十字屋グループの代表に就任した。

目の前の困っている1人の手伝いから始まった時給1500円の仕事は、2026年現在、年商5億円の建設会社に成長した。

カット野菜を加工するおばあちゃんは、5人からスタートして今は約130人。最高齢は95歳(写真:筆者撮影)

「普通の企業がやらないことを、うちがやる」

「普通の企業がやらないことを、うちがやるんです。義務と目的を果たせば、必要とされる。お互いの義務を果たすことで、それぞれが生き延びられるのだと考えています」

目の前の人の困りごとに“お節介”を焼いてきた結果、環境省の「グッドライフアワード」や岡山県の「おかやまSDGsアワード2020」の受賞、内閣府や外務省などとの「SDGsパートナーシップ」の締結にも至った。

弟たちの学費のためにと真庭に帰郷してから約20年。弟たちは医者やパイロット、デザイナーとしてそれぞれの夢を実現させて活躍している。医師の弟とは「誰ひとり取り残されない」地域づくりの一環として、救急医療のポータルアプリ設計での連携もしているという。

本業の市場が縮み続ける中で、「ゴミ処理」から「食」という一見無関係と思える領域に進出した十字屋グループ。だがそれは、単なる飲食業への進出ではない。生ゴミから野菜の生産、雇用、そして食卓までを一本の線でつなぐ仕組みの「通過点」にすぎなかった。

祖父は20年の赤字に耐えて、今日の本業を築いた。その本業が生む利益を、孫は再び20年の長きにわたる投資に多額の資金を注ぎ込んでいる。「地域に必要とされないと生き残れない」と語る牧さんの頭の中には、ビジネスと地域課題を解決する循環の輪がくっきりと描かれている。

後編では、この循環の裏側と、「お節介」をなぜ20年続けられるのか、そしてなぜ他社に真似されないのかを見ていく。

《続きを読む→→》後編:一級品のシャインマスカットが"わずか300円"で販売…創業110年、500人雇用「岡山の超多角化企業」が気づいた”地産地消の罠”

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