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18〜19世紀の衣服を収集し、実物の一部を分解して仕立ての技術を研究する「衣服標本家」の長谷川彰良さん。その成果を伝える「半・分解展」では、来場者が当時の本物の衣服に触れ、表からは見えない構造も確かめられる。
前編では、長谷川さんが収集した衣服の研究成果を型紙や展示に展開する収益構造と、AI時代に実物から新しい情報を生む仕事について聞いた。
しかし、「衣服標本家」という一風変わった職業を、長谷川さんはどのように生み出し、確立したのだろうか。服の内側に目を向けるようになった原点は、少年時代の父の教えと、一着の古い消防服にあった。
長谷川さんが、服に対して並々ならぬ興味を持つようになったのは、父親の影響が大きい。
「父は身に着ける衣服のうち、下着と靴下以外のすべてを自分で作っていました。服飾系の仕事をしていたわけではなく、趣味で服を自作していたんです」
「好きなジーンズを解体してみろ」父が教えた服の学び方
長谷川さんの父は、玉虫色のベレー帽を被って、幾何学模様とヒョウ柄のリバーシブルシャツを着て、鎖を縫い付けたデニムを履いていたそうだ。鎖を縫い付けていた理由は、スケートボードで転んで穴が空いた時に、すぐに塞げるからだという。
父の服作りの方法は、その後の長谷川さんの活動に大きな影響を与えた。
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