その後、八ヶ岳を訪れたら自然への衝動がもっと野性化して、山の家も持つことにしました。八ヶ岳ではカフェ経営も経験して、作品の中にも、結構カフェをやる話が出てくるんですよ。
10数年前から借りている茨城の古民家のコンセプトは『田舎のおばあちゃん家』。懐かしさとか、ノスタルジーみたいなものをイメージしています。
そしていちばん新しい横須賀のアトリエは、横須賀市の地域活性化事業で始まったアーティスト村で借りている家。横須賀を舞台にした小説の取材で物件を探すうちに出会って、自分好みにリノベーションしました」
計画があるわけではない。定期的に「やりたくなっちゃう」のだという。新しい拠点は、気持ちのカンフル剤のようなものですか、と尋ねてみた。
「そう、注入するんです(笑)。新しい環境を得ると、リフレッシュできます。そのおかげか、書きたいものがなくなったことは、今まで一度もないですね。『このままじゃヤバいな』と思ったら、きっと危機感に駆られて、何か新しいことをやるんだと思います」
楽しい“60代バツなしおひとりさま”ライフを発信
60代になっても、好奇心は衰えない。2025年2月には、Instagramに「mito/60代バツなしおひとりさま」というアカウントを開設した。
「60代になったので、また何か新しいことをしたくなっちゃったんです。そうしたら、私と同じような“バツなしおひとりさま”の人をはじめ、いろんな方がすごく共感してくださって。
みんな、人と自分を比べてコンプレックスを持ったり、引け目を感じたりしてるんじゃないでしょうか。だったら、私みたいな、60代で結婚してませんよ、子どももいませんよ、みたいな人間が楽しく生きていることを発信したら、みんな『あ、これでいいんだ』って楽になるかなって思ったんです。


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