ただ、志願者増は諸刃の剣でもある。東京理科大の強みは、国公立志望層にとって「ちょうどよい」併願先であることだ。人気が過熱して難化すれば、その絶妙な立ち位置は変わりかねない。
経営学部がかつての“穴場”から難化したように、大学全体が同じ道をたどる可能性もある。今後の志願者動向に注目したい。
ノーベル賞を取っても騒がない訳
どの大学も国際化や就職力、キャンパスの快適さを競う時代に、東京理科大は手間と時間のかかる営みを厭わない。関門制度、夜間部、全寮制、そして30年越しの研究。ノーベル賞を取っても騒がないのは、無関心だからではない。評価の軸が世間ではなく、学問そのものにあるからだ。
その愚直さこそが、独自の強さである。
「地味だけど強い」。それは東京理科大にとって弱点ではなく、最大のブランドなのかもしれない。


※ログイン後、コメント入力が可能です。