小島は稼げないのではない。年収が上がって社会的信用がつくと、むしろ借金が増えてしまうタイプなのだ。信用を“自分の金”として使った末、借金は再び膨らみ、150万円になった。
「収入は上がったんですけど、やってることは20代と変わりません」
ギャンブル中毒で生命保険を解約
しかし、外資系に転職したばかりの時期、コロナ禍が始まった。小島は毎日のように外国人とオンラインミーティングをして、多忙を極め、精神的に参ってしまった。結局、外資系企業は半年ほどで退職し、カードの支払いは残った。
フリーランスで仕事を始めたものの、コロナ禍で外に出られなくなった小島は、最悪の選択をしてしまう。
「フリーの仕事はしていました。でも、コロナ禍で外に出られない。『なんか金を稼げることないかな』と、競艇に出会いました。『これで勝てば一発で返せる』と考えました」
刺激も欲しかった。軽い気持ちで始めたギャンブルである競艇に小島はのめり込んだ。
「でも、ギャンブルは負けます。還元率75%ぐらいの世界なんで、100万円使っても75万円しか返ってこない。それでも『俺だけは勝てる』と考えちゃうんです」
40歳近い大人が、初めてギャンブルに出会うと、どんなことになるのか。
「競艇場は全国に24場あり、開催していれば平日も土日も朝から夜まで賭けることができます。最後の会社は退職金が出たのですが、その100万円も競艇につぎ込みました」
大金は一瞬で消えた。
「手をつけてはいけないお金も失いました。積み立てていた自分の生命保険です。それが300万円ほどでした。当時は熱くなっていてわからないんですが、冷静に考えるとギャンブル中毒です」


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