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多様な人々が集まって暮らすマンションでよく聞かれる「騒音ストレス」。多くの人は、隣接する左右や上下の住戸から騒音が聞こえてくると思いがちですが、なかには意外な場所が発生源になっているケースもあります。いずれにせよ、騒音が原因で住人同士の直接的なトラブルに発展するのは避けたいところです。
そこで本記事では、刑事・民事事件などの声紋鑑定や音声解析、騒音の計測などを手掛ける日本音響研究所の鈴木創(はじめ)所長に取材。マンション内で音が響くメカニズムや、騒音トラブル解消に向けた説得力の高いデータのそろえ方、音声の録音方法などを伺いました。
マンションで騒音ストレスが増える背景とは
国土交通省の「令和5年度(2023年度)マンション総合調査」(調査実施期間:2023年10月~2024年1月)によると、マンションでの居住者間の行為・マナーをめぐるトラブルは「生活音」が43.6%で最多となっています。ちなみに次点は「違法駐車」で18.2%ですから、いかに多くのマンション住人が騒音ストレスを感じているかが分かります。
「マンション騒音に関するご相談は、我々がお引き受けする案件の中でも一定の割合を占めています。特に2020年春以降のコロナ禍を契機にご依頼が増えました。在宅時間が長くなったことで、それまで感じていなかった音が耳にさわるようになり、ストレスになってしまったケースが増加した印象です。今でも月平均で10件前後のご相談を受けており、そのうち2~3件はマンション現地での音声収録調査に発展しています」(鈴木所長、以下コメントはすべて同じ)
また、マンションの建築技術の向上で防音・遮音性能が増し、静かで快適な暮らしができるはずだったのが、転じて騒音ストレスにつながる皮肉なケースもあるといいます。


