違いが出るのは、何を材料にし、何を見せないかだ。Googleは活動量をあえて外して回復の度合いに焦点を絞る。Samsungは睡眠と活動と心拍を束ねる構成で、発想はAppleに近い。Garminは1日を通じて増減する電池残量のような表示で、行動の結果がその場で数字に反映される感覚を与える。WHOOPは生活習慣との結びつきが強い。
Appleは0〜10という極端に粗い刻みと4段階のラベルを選び、点数の上下に一喜一憂させるより「今日は抑える/行ける」の判断に寄せた。どれが優れているという話ではなく、設計思想の違いである。
使う側の財布に関わるのは、料金の考え方だ。Googleは基本のスコアを追加料金なしで出し、それを使った個別コーチングは有料のFitbit Premiumに置いている。Appleは準備度そのものに追加料金を求めない代わりに、新しいセンサーを積んだSeries 12かUltra 4が必要になる。対応機種の広さでいえば、数世代前の端末までカバーする他社の方が間口は広い。月々払うか、端末代でまとめて払うか。そこが分かれ道になる。
開発チームの本音
取材の終盤、準備度に何を望むか、人々にどんな体との関係を築いてほしいかを聞いた。Dooley氏は、その人が1日を計画し、エネルギーの使い方を最適化し、自分自身と向き合うためのパートナーになってほしい、と答えた。ハードなワークアウトに挑むか、少し早く寝るか。その選択のための情報を与えて後押ししたい、という。
Bolton氏は、Apple Watchが持つデータは非常に強力で、新しいS11チップによってこれまで以上にそれが可能になったと述べ、そのデータを使って人々がより良い意思決定をし、より良い生活を送れるようにする点に強く惹かれていると語った。
最後に、少し意地の悪い質問をした。自分も含め、誰もが毎日ベストなスコアを出せるわけではない。開発者自身、理想のスコアが出ないことに苛立つことはないのか。


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