Bolton氏の答えは、この分野のすべての機能で目指しているのは、事実に基づいた情報を伝えつつ、モチベーションや管理、アドバイスも兼ね備えることだ、というものだった。準備度でも、ぱっと見て分かる単純さを目指しつつ、深く知りたい人はより詳しく見られるようにしている。
Dooley氏はこれに、健康・フィットネス系の機能はすべて、人にはそれぞれ違う時期や状況があることを前提にしていると付け加えた。準備度は特に、その人の状況に合わせて動的に変わる。「思ったより眠れていなかった」という気づきを裏付けて確認させてくれること自体に価値がある、というのが同氏の見立てだった。
「準備度」機能が日本の生活に根づく条件
この機能は日本の生活に根づくのか。条件は3つある。
1つ目は端末である。準備度はSeries 12とUltra 4が前提で、既存ユーザーには買い替えが必要になる。数世代前の端末まで同種の機能を提供している他社と比べると、広がる速度はここに左右される。
2つ目は、スコアが行動に変わるかどうかだ。「無理せずに」と表示されても、予定は勝手に減らないし、締め切りも動かない。
3つ目は、絶対量の評価が働くかどうかだ。慢性的な短時間睡眠を本人の平常値として追認せず、客観的な水準でも評価するという設計は、睡眠時間が短い日本では厳しい数字を出し続けることを意味する。使い続けられるかどうかは、その厳しさを受け入れられるかにかかる。
結局のところ、準備度が与えてくれるのは、自分の状態を言葉にしてくれる小さな手がかりにすぎない。なんとなく体が重い朝に「今日は抑えた方がいい」と言われて、初めて人は昨夜の睡眠を思い出す。手首の上の数字に価値があるとすれば、それは行動を命じるからではなく、自分の体に目を向けるきっかけをくれるからだ。5秒ごとに心拍を測る技術はすでに完成しつつある。あとは、低い数字が出た日に、予定を1つ減らせるかどうかの問題である。


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