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「5年も国際線が消えていた」石垣島に起きた"大異変"…業界未経験の29歳が2億円借りて生み出した「130億円」の経済効果

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石垣空港を離陸する航空機を見送るグランドハンドリングスタッフ
石垣空港を離陸する航空機を見送るグランドハンドリングスタッフ(画像:ケイトマン・ザ・スカイ提供)
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「やっていることが当たりなのか外れなのかも見当もつかず、雲をつかむ思いで、というよりは雲をつかんでいるのか何なのかも分からない状態でした。当時のことは、覚えていません」

当時の苦労を思い出しながら苦笑いする又吉氏(写真:筆者撮影)

「島の子どもたち」に海外という選択肢を

そして2025年4月3日、ついに石垣空港の国際線が復活した。香港エクスプレス航空の香港線がコロナ前ぶりに復活し、ジンエアーのソウル線が新規就航した。

石垣空港に着陸した香港エクスプレス航空の機体(画像:ケイトマン・ザ・スカイ提供)
石垣空港の国際線チェックインカウンター(画像:ケイトマン・ザ・スカイ提供)

ケイトマン・ザ・スカイ社の参入が契機となり、2026年には国際線入域者数が約9万4000人に達する見込みとなっている。これはコロナ前の2019年の約5万人に対し、ほぼ倍となる試算だ。国際線復活による経済波及効果は約130億円。又吉氏が事業を始める前に思い描いていた「100億規模の経済的なインパクト」は、現実のものになった。

今年9月の、タイガーエア台湾の高雄線就航セレモニーの様子(画像:ケイトマン・ザ・スカイ提供)

国際線の復活に対して、八重山で生まれ育った又吉氏には経済効果だけではないもう一つの思いがあった。

「島の子どもたちが『海外に行く』という選択肢を普通のこととして取ってほしいです」

又吉氏自身、大学進学で向かったのは沖縄本島だった。「県外にはビビって出られなかったんですよ。海外なんてハードルが高すぎたんですけど、もしそうなれば視野が大きく広がって、八重山がどんどん活性化すると思うんです」。

ケイトマン・ザ・スカイの社名は、自らの息子の名から取った。会社設立の年に誕生した息子の名を、八重山の未来に重ねた。又吉氏の父は、人口約200人の地元・黒島で運送業を営んでいるという。その名は「良運送」。又吉氏の下の名前「良」から取ったその社名に、当の本人は「今でも恥ずかしいです。本当に」と照れるが、息子の名前を社名に託す想いの深さは父親譲りのようだ。

2億円を借り、愛車を売り、航空会社のカウンターへ飛び込み、何度も困難な局面を突破してきた又吉氏の「若気の至り」。当時の又吉氏よりもさらに若い世代に未来を託しながら、ふるさとの八重山に大きな恩返しを果たしている。

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