今年の春に東京に引っ越した祥子さん。飲み友だちはまだ見つけられていないが、智弘さんとの新婚生活は、「ストレスが全くない」らしい。
「今は彼がやりたいことを大事にしてあげたい」
「私が言わなくても率先して家事をしてくれるからです。料理は私が作るので、掃除と洗濯は自分の役割だと思っているようで、新居を見つけて早々に『ルンバを買いたいです』と言われました。自分の負担を減らしたいのだと思いますが、そういう提案なら大歓迎です」
子どもの頃から野球で心身を鍛え、海外滞在でも成長した智弘さん。礼儀正しさや自活力では、尊敬できる点が多いと祥子さんは感じている。一方で、自分自身は遊びたくてしょうがなかった年齢だという理解もある。
「女友だちと一緒にカナダでオーロラを観に行きたいと言われてOKしました。草野球の仲間も大事にしたいみたいです。年齢差があるので、今の自分と比べても仕方ないと寛大でいられるのだと思います」
智弘さんの兄にはすでに子どもがいるが、智弘さん自身は、「子どもは絶対ほしいわけではない」と言っている。38歳の祥子さんはホッとしつつ、5年後、10年後に、彼の気持ちが変わるかもしれないと覚悟している。
「でも、不妊治療はせずに自然に任せています。今は彼がやりたいことを大事にしてあげたいです」
若い頃は実家と地元への執着があったと語る祥子さん。段階を踏んで視野を広げ、「物理的に離れても失うわけではない」と知った。そして、智弘さんとの東京暮らしを新たな居場所として選んだ。
だからこそ、10歳年下の智弘さんが遊びながらも試行錯誤する時間を邪魔したくないと思っているのだろう。智弘さんが単なる恋人であれば、祥子さんはこのような気持ちにはなれなかったはずだ。追いかける対象ではなく、自分の半身のような存在を作ることが、結婚なのかもしれない。


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