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入ってきた人は名医ではなかった?
いつのまにか日本でもプライベート・エクイティという単語を多くの人が使うようになった。直訳すれば、プライベートは非公開、そしてエクイティは株主資本なので「非公開株式」という意味にすぎない。
しかし、この単語には金融ビジネスとしての、ちょっと洗練された知的な香りが漂う。そもそもエクイティなのだ。
企業に資本を提供し、経営を改革し、企業価値を高める。行き詰まった企業に資本と経営能力を持ち込み、再生させる資本主義の名医――少なくとも、業界はそのような自己紹介を好むだろう。
しかし、本書を読むかぎり、診察室に入ってきたのは名医ではないようだ。患者の家を売り、借金を背負わせ、膨大な診察料と助言料をせしめて、そればかりか患者の容体が悪化すると「私?いえいえ、主治医じゃないので、ではこれで」と言ってあっさり診察室から去ってしまう人たちである。



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