有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ #あの店は今

カラオケ「JOYSOUND」125店舗→65店舗に"縮小の今" 「親会社の取引先がライバル」という悲しきジレンマに起死回生の一手 

10分で読める
カラオケ GLANZA京橋店
カラオケショップ「JOYSOUND」がコシダカHDのもとで、リブランディングを進めている(写真:筆者撮影)
2/4 PAGES
3/4 PAGES

料金やフードメニューも、“大人向け”に高価格帯に設定した。

30分当たりの室料は、平日18時~翌5時で、会員770円・非会員1100円。週末同時間帯で、会員825円・非会員1155円。定額制の部屋は、8人用(最大収容人数12人)の場合、18時までは1時間1万7600円、18時以降は2万6400円がかかる(すべて税込)。

『カラオケ GLANZA京橋店』のメニュー(写真:筆者撮影)
『カラオケ GLANZA京橋店』のメニュー(写真:筆者撮影)

フードメニューは、生ハムとトマトのブルスケッタ(979円)や、スモークサーモンのカルパッチョ(979円)、牛ハラミのグリル(250gで2409円)などが並ぶ。

カラオケの主流から外れる、30代以上を狙う理由

GLANZAが想定する平均客単価について、小林社長は「従来のJOYSOUNDより、最低でも10%上昇を期待したい」と意欲を見せる。

『JOYSOUND』のメニュー(写真:筆者撮影)
『JOYSOUND新宿西口店』のフード(写真:筆者撮影)

その一方で、30代以上をターゲットにしたハイエンドなコンセプトは、カラオケのメイン層からは外れる。

J-Net21が2025年に行った調査では、年に1回以上カラオケボックスを利用した割合は、男女ともに20代が最多となり、年代が上がるごとに利用率が減少する結果に(20代以上の男女1000人を対象)。つまり、30代以降を主対象に据えるGLANZAは、カラオケのボリュームゾーンからは外れることとなる。加えて、昨今では社会人の二次会や三次会の飲み会文化も薄れ、カラオケの組人数は減少傾向にある。部屋をゆったり広く使う仕様は、収容効率の面でも不利になりやすい懸念もある。

『カラオケ GLANZA京橋店』の部屋の様子(写真:筆者撮影)

それでも、GLANZAがハイエンドなコンセプトを貫く背景には、姉妹ブランドとなったまねきねことの棲み分けを明確にする狙いがあった。

まねきねこの特徴といえば、高校生や大学生に向けた、低価格なプランを思い浮かべる人も多いはずだ。

2人以上で訪れた高校生に対して平日室料無料にする「ZEROカラ」、大学生や専門学生を対象に週末以外の18時以降フリータイムでドリンクバーが無料になる「まふ(まねきねこのフリータイム)」をはじめ、学生の財布に優しいパックを揃えてきた。いまでは各社が取り入れている「持ち込み自由」も、チェーン店としてはまねきねこがいち早く打ち出したとされている。

格安のプランは当然、若年層の心を掴んだ。コシダカホールディングス代表取締役社長の腰髙博氏によれば、まねきねこのメイン層は大学生から社会人1~2年目の20代前半、「ZEROカラ」を利用する高校生の平均客単価は600円台だという。

一見、採算度外視な価格設定にも映るが、コシダカHDとしては若いユーザーを囲う狙いがあった。競合他社より早い段階から若年層にアプローチをかけ、成人して以降も継続的に利用してもらい、LTV(生涯顧客価値)を高める戦略を敷いた。これにより若年層の利用が促進され、全国の半数以上の高校生が、まねきねこのアプリ会員となっているという。

4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数