事務室とは別の建物に信号所がある。新造した小田急車両の搬入や、改修のために車両メーカーに送るとき、また他社に車両を譲渡する際にも連絡線を活用する。これらは終電後の真夜中の作業となるが、新松田駅の信号所が重要な役割を果たす。
搬入の場合、小田急運転士が松田駅でJR貨物から電気機関車を引き継ぎ、搬入車両を牽引する。連絡線から本線に入ると方向を変え、推進運転で新松田駅に運ぶ。
信号扱い者である小田原管区の主任、森田天馬さんは「検車担当や司令所、JR東海側と連絡しながら進めます。入れ換えの監視役と連絡役とで、信号扱い者は3人体制になります」と説明する。
新松田駅の日常風景
森田さんが新松田駅で勤務する場合、日常の駅員の仕事として窓口に立つことがある。「JR松田駅の南口は少し奥まった場所にあるので、お客さまからは御殿場線への乗り換えについて聞かれることが多い」という。
「富士山が見たいのか、あるいはアウトレットへ行かれるのか、外国人のお客さまからもJR御殿場線への行き方を聞かれます。また反対に御殿場線からこちらへ来て、『箱根はどちらですか』といった質問もよくあります」(森田さん)
小田急の後藤晃伸小田原管区管区長兼小田原駅長は、2026年4月から新松田駅を管轄する秦野駅長も兼務している。新松田駅の利用の特徴については「駅前に発着するバス路線がたくさんあって地元の方のほか登山客の利用も多いです」と話す。
松田町は河津桜が有名で2月には西平畑公園で「まつだ桜まつり」が開催される。「桜も、菜の花も、富士山も一緒に見えるのが外国人観光客に人気のようです」。

