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刑務所の民営化に「プライベート・エクイティ」ファンドが群がる理由 受刑者の「家族の絆」と「最後の1セント」を絞り取る

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プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす
アメリカで行われている刑務所ビジネスとは?(写真:luiji/PIXTA)
  • ブレンダン・バルー 元・米連邦検察官、元・米司法省反トラスト局プライベート・エクイティ担当特別顧問

INDEX

アメリカの刑務所に収監された受刑者と、その帰りを待つ家族たち。社会の最底辺に置かれ、最も反撃する力の弱い彼らを「究極の囚われの顧客」として狙い撃ちし、暴利を貪っている金融資本がある。それこそが、プライベート・エクイティ(PE)ファンドだ。元・米連邦検事で元・司法省PE担当特別顧問でもあったブレンダン・バル―著『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』から一部抜粋・再構成し、人間の尊厳と命を限界まで削って「最後の1セント」まで絞り取る、刑務所ビジネスの恐るべき実態をレポートする。

「絶対に逃げられない顧客」を法外な価格で囲い込む

民間企業が顧客を騙したり、サービスの質を極端に落としたりすれば、通常は顧客が離れて競合他社に移るため、市場の淘汰が働く。

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だが、もし顧客が「絶対にサービスを解約できず、他社を選ぶ自由も一切ない」としたらどうなるだろうか。

これこそが、PEファームが刑務所関連サービスに巨額を投資し、支配を進めている最大の理由である。

刑務所に収監されている受刑者とその家族は、PEが提供する劣悪なサービスを、どれほど法外な価格であっても甘受するほかない「究極の囚われの顧客」なのだ。

現在、アメリカの刑務所インフラはPEファームによってほぼ完全にハイジャックされている。

受刑者が家族に電話をかける、食堂で食事を摂る、病気になって医者にかかる、さらには出所時に自分の口座から現金を引き出す行為に至るまで、すべてのプロセスでPEファームの所有する企業が介入し、手数料をむしり取るシステムが構築されている。

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