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台湾の食用油の受託製造や原料供給を手がける大手「中聯油脂」が製造・出荷した大豆サラダ油から、国際がん研究機関(IARC)がグループ1(ヒトに対して発がん性がある)に分類する「ベンゾ[a]ピレン」が、台湾の法定基準値(2.0µg/kg)の約4倍に当たる8.1µg/kg検出された。
2026年6月下旬に問題が表面化して以降、影響範囲は食用油にとどまらず、即席麺、冷凍食品、外食チェーンなどへ拡大し、製品の回収や返金対応、当局による捜査が続いている。そして、11月28日に予定される統一地方選挙を控え、問題は食の安全をめぐる議論にとどまらず、政争へと変化しているのだ。
衛生福利部(衛福部)長の石崇良、行政院政務委員の陳時中、衛福部食品薬物管理署(食薬署)長の姜至剛らが出席し26年7月27日、食品加工、油脂、法律などの専門家からなる第三者の独立調査チームによる調査結果が公表された。
原料リスクの管理不備で発がん性物質が
それによると、今回の問題は単一の原因によるものではなく、高リスク原料の管理、製造工程の管理、検査・監視など、複数の管理上の不備が相互に影響して発生したとされた。中聯油脂が26年上半期に輸入したブラジル産大豆の一部では、熱損傷を受けた大豆の割合が高く、こうした原料のリスクを十分に管理できていなかったことが問題となった。
中聯油脂は、ブラジル産大豆について熱損傷粒の受け入れ基準を従来の0.5%から5%へと10倍に緩和していた。しかし、その一方で、高リスク原料の受け入れに見合う検査・監視を強化していなかった。
また、脱ガムや脱色などの製造工程で異常が生じていたにもかかわらず、適切な是正措置を講じていなかったことも判明した。さらに、自社の食品安全管理システムにおいて、ベンゾ[a]ピレンなどの化学的危害に対するリスク評価や管理が十分に行われていなかった。
そのため、14年に台湾を揺るがした、廃食油などを食用油として不正に転用した一連の食用油事件とは異なり、今回は「原料品質の管理不備」と「高リスク原料を使用した際の製造工程における管理・制御の不備」が重なった、製造・品質管理上の問題と位置付けられている。
一方、台中地検の捜査では、中聯油脂の関係者について、食品安全衛生管理法(食安法)違反や証拠隠滅などの疑いが浮上し、司法当局による捜査が進められている。


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