子どもの理由を理解することは、好きなだけ遊ばせたり、宿題をしなくてもよいと認めたりすることではありません。
大切なのは、目に見える行動だけで、子どもの気持ちを決めつけないことです。
子どもの本音は「言葉どおり」とは限らない
子どもが「疲れた」と言ったからといって、体が疲れているとは限りません。
宿題の量を見ただけで気が重くなっているのかもしれない。苦手な問題に向き合うのが怖いのかもしれない。親から何度も言われ、自分で始める気持ちを失っている可能性もあります。
「あとでやる」という言葉も同じです。
本当にあとでやるつもりなのか。今は少し休みたいのか。どこから始めればよいかわからないのか。その言葉だけで、本音をひとつに決めることはできません。
だからこそ、ひとつの言葉だけでなく、その言葉が繰り返されているか、どんな場面で強く発せられたか、前後に何があったかを併せて見る必要があります。
文章を読むときも、ひとつの表現だけで書き手の意図を決めつけることはできません。繰り返される言葉や強調された表現、前後のつながりを手がかりにして、伝えたいことを読み取ります。
子どもの言葉も同じです。
本音は、必ずしも整理された言葉で語られるわけではありません。不機嫌な態度や短い返事、同じ言葉の繰り返しとして表れることもあります。
読解力というと、本や文章を読む力だと思われがちです。
しかし、読む対象は文字だけではありません。
言葉と行動の間にある理由を想像し、相手が本当に伝えようとしていることを受け取る。それも、相手を読み解く力です。
夏休みは、親子で過ごす時間が長い分、衝突も増えやすい時期です。
一方で、普段は見落としていた子どもの様子に気づく機会でもあります。
「宿題をしない=怠けている」と決めつける前に、子どもが何度も発している言葉や、その前後の状況を振り返ってみる。
子どもを動かそうとする前に、まず、なぜ動けないのかを読む。
そこから、親子の会話を変える糸口が見えてくるのです。


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