今の子どもたちに圧倒的に不足しているのが本物の自然体験です。
カマキリを持ったこともない。虫取りをしたこともない。泥遊びも砂遊びもしたことがない。里山遊びも磯遊びもしたことがない。耳をつんざく蝉時雨を身体中で浴びたこともない。落葉の布団で寝たこともない。満天の星空を見たこともない。やったことがあったとしても、ほんの少しだけ……。
これで本当に大丈夫かと思ってしまいます。
「加工された情報」に触れる子どもたち
子どもたちは、バーチャルな動画や写真などの加工された情報には触れています。でも、そうしたものはぜんぜん自然体験とはいえません。怖いのは親も子もそれで知ったつもりになってしまうことです。
例えば光害のない山や野外で、本物の満天の星空を仰ぎ見るのは格別な体験です。大地に寝転んで仰向けになり、しばらく星空を見上げていると、自分が地球という惑星の表面にへばりついているのがわかります。
真上には底なしの漆黒の宇宙空間がむき出しで広がっていて、自分の存在がいかにちっぽけなものであるかを実感させられます。無限に広がる宇宙の神秘に畏敬の念を感じずにはいられません。

