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キャリア・教育 #子どもを本当に幸せにする「親の力」

「虫取りも里山遊びもしたことがない」子どもの親に伝えたい"リアルな自然体験"が《その後に与えた影響》

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(写真:Yoshi.photography /PIXTA)
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ところで、皆さんは実際に落ち葉の布団で寝たことがありますか?イメージとしてはなんとなくふわふわしているように感じますが、実際は寝転んだ瞬間に乾いた葉がザクザクと音を立てて砕け、手足や顔の素肌をチクチク刺激します。でも、そのまま寝転がっていると、落ち葉たちが溜め込んだ不思議な温もりがじんわりと伝わってきます。

そして、地面に近い下のほうからは発酵中の腐葉土の独特のにおいがしてきます。その辺りを掘り返してみると、無数の小さな虫たちがそこで命をつないでいることがわかります。

自然体験が「その後に与える影響」

このように本物でリアルな自然体験は、子どもに大きな驚きと感動を与えます。それをあえて言葉にすれば「うわっ!何これ?びっくりした」「すごい。不思議だな。どうなってんだ?」「なんでこうなってるんだ。知りたい!」「なんてきれいなんだ。本当にすごい」などになると思います。

こうした感動は人間の知的探究心と芸術的創造の源泉であり原動力にもなります。実際に多くの科学者や芸術家やクリエイターが、子どものころの自然体験が自分のその後に与えた影響の大きさを語っています。

科学者で宇宙飛行士の毛利衛さんは北海道で育ち、海や山で遊ぶのはもちろん、冬の厳しい自然の中で雪の結晶を観察したり夜空を見上げたりして育ったそうです。自然の中で「なぜ?」「どうして?」と不思議に思う心(センス・オブ・ワンダー)が刺激されたことが、科学への強い好奇心の源泉となりました。それが彼を宇宙へと導き、日本人初のスペースシャトル搭乗科学技術者という偉業を成し遂げる原動力になりました。

東北大学の脳科学者の瀧靖之教授は子どもの頃から蝶が大好きで、空き地でいつも蝶採りをしていたそうです。また魚釣りもよくやりました。研究者になろうと思ったのもそうした自然体験がきっかけでした。

アニメーション映画監督の宮崎駿さんは、幼少期に疎開した先の宇都宮や鹿沼で、豊かな森や川などの自然に囲まれて過ごしました。『となりのトトロ』や『もののけ姫』などに見られる、風のにおいや土の湿り気まで伝わってくるような圧倒的な自然の描写は、その原体験から生まれています。

「自然への畏敬の念」や「人間も自然の一部である」というジブリ作品の根底に流れる哲学は、幼少期の自然との触れ合いがベースになっています。大人になってからも「子どもには泥んこになって遊ぶ時間が必要だ」と強く主張し、自身も自然観察を欠かしていません。

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