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「結局は人との縁ですよ」軍政下のミャンマーでも和食店を閉めない78歳日本人店主の「利益より家族を守る」経営

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ヤンゴンの「角 ホーン」のお店に立つ大舘堯(おおだて・たけし)さん(写真:西垣充撮影)
  • 西垣 充 ジェイサット(J-SAT)代表
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しかし、ミャンマーで日本品質の牛肉を中心とした料理店を営むことは、決して容易ではありませんでした。

ミャンマーでは古くから、牛は農耕を支える大切な存在とされ、牛肉を食べる文化は一般的ではありませんでした。近年は若者を中心に食生活が変化し、牛肉料理への需要も徐々に高まっていますが、食肉用として飼育される牛は依然として少なく、質の高い牛肉を安定的に調達することは簡単ではありません。

牛肉文化が根付かない土地で始まった店づくり

そこで「角 ホーン」では、牛肉を使った料理だけでなく、鶏肉や豚肉を使った定食メニューも充実させていきました。さらに、さまざまな種類のラーメンや寿司ロールなど、ミャンマーの人々の嗜好に合わせた新しいメニュー開発にも力を入れてきました。

店の運営を任されたティダさんは、スタッフをまとめながら、地域に根差した店づくりを進めていきました。一方、大舘さんは、ミャンマーを訪れるたびにメニューの味を確認し、必要に応じて助言するなど、側面から店を支えました。

こうして、ティダさんが現場を守り、大舘さんが味と方向性を支えるという役割分担が、自然とできあがっていきました。

大舘さんがミャンマーを訪れるたび、社員旅行や懇親会が開かれました。そしてそれは、従業員だけでなく、その家族とも交流を深め、いつしか本当の「家族」のような関係が続いていきました。

30歳の時に新宿で店を始めてから、約40年。日本でレストランを経営し続ける中で、大舘さんは少しずつ、その先の人生を考えるようになります。

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