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「結局は人との縁ですよ」軍政下のミャンマーでも和食店を閉めない78歳日本人店主の「利益より家族を守る」経営

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ヤンゴンの「角 ホーン」のお店に立つ大舘堯(おおだて・たけし)さん(写真:西垣充撮影)
  • 西垣 充 ジェイサット(J-SAT)代表
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やがて、大舘さんは新宿の店舗を弟に任せ、自らは虎ノ門エリアへ進出します。現在の虎ノ門ヒルズ近くに、4フロア約150席を擁する大型店を構え、焼肉、焼き鳥、ステーキなど肉料理に特化した店舗は人気を集めました。

店舗が繁盛する一方で、大舘さんには一つの悩みがありました。人手不足です。「だんだん日本人の従業員が集まらなくなってきたんです」。そんな時、縁あって一人のミャンマー人を採用することになりました。

人手不足を救ったミャンマー人従業員

その従業員は非常によく働き、他の従業員が辞めるたびに、友人や知人を紹介してくれたといいます。

東京・虎ノ門のお店での大舘さん(写真:角 ホーン提供)

「気が付けば、店には多くのミャンマー人従業員が働くようになっていました。当時は、外国人労働者の活用が今ほど一般的ではなかった時代です。それでもミャンマーの方々は真面目で責任感が強く、本当によく働いてくれました。それだから、人材紹介会社を使う必要もなかったんです」

大舘さんは笑いながら、そう振り返ります。

やがて、大舘さんは旅行でたびたびミャンマーを訪れるようになりました。かつて日本で働いていた元従業員たちと再会し、時にはその家に泊めてもらうこともあったといいます。雇用主と従業員という関係を超え、深い信頼関係が生まれていきました。そうした出会いが、その後大舘さんをミャンマーへ導くことになります。

ミャンマーでは、2010年に約20年ぶりとなる総選挙が行われ、長く続いた軍事政権から民政移管へと歩み始めました。これを機に、経済開放への期待が高まり、日本企業の進出も相次ぐようになります。

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