有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ

「めんどくさい」は"やる気のなさ"ではなく本能だった…精神科医が解説「ヒトがチャレンジを避ける生物である」ワケ

6分で読める
めんどうくさいと思っている人
脳にとって「わからない」は、そのまま「危険」判定になります(写真:metamorworks/PIXTA)
2/5 PAGES
3/5 PAGES

以前、こんな話を聞きました。友人が、仕事の都合で引っ越すことになりました。条件は良好で、本人も最初は「まあ、行けばなんとかなると思う」などと話していました。ところが、引っ越し日が近づくにつれて、彼の口癖は変わっていきます。

「役所の手続きがめんどくさい」

「土地勘がないのが不安」

「スーパーとかどこにあるかもわからないし、いちいち調べるのが面倒」

やること1つひとつは小さいのですが、数がとにかく多いしまとめて襲ってくる。結果、引っ越し準備はギリギリまで進まず「なんでこんなに気が重いんだろう」と悩んでいました。

知らない街とは、脳にとってこういう場所です。

・どこが安全かわからない
・何が普通かわからない
・困ったときの逃げ道が見えない

わからない=危険なもの

脳にとって「わからない」は、そのまま「危険」判定になります。

今住んでいる街では、行く道を選ぶときや、何か店に入るときなど、実は無意識で行っていることが多かったはずです。この「無意識でできる」という状態が、引っ越しによってリセットされてしまいます。

それを脳は「大きくエネルギーを消費するイベント」として認識します。だから実際に大変になる前から、引っ越しはめんどくさく感じてしまうのです。

引っ越し先での生活のみならず、引っ越し準備の段階でも脳が嫌がる場面はあります。

・段ボールに荷物を詰める
・今の部屋の片づけをする
・住所変更等の申請手続きをする
・引っ越し先の土地について事前に調べておく

これら1つひとつは、本気を出せば大した作業ではありません。しかし、脳はこれらをひっくるめて「判断コストの塊」だと考えます。

4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数