僕は毎年、東大理Ⅲ――つまり、日本でもっとも入るのが難しいとされる大学・学部に合格した人たちに、勉強法をインタビューしています。医学部の最高峰に受かるような人たちがいったいどんな勉強をしているのかを聞いて、仲間たちと分析しているんです。
そんな中でも、いちばん印象に残っている勉強法があります。それは、「問題を解いた後で、ぼーっとする」という勉強法でした。
「は?」と思いますよね。僕も最初、聞き間違えたのかと思いました。ぼーっとするって、勉強と一番遠いことのように聞こえるはずです。
実際、保護者の方が我が子の机を見て、ペンも動かしていない、教科書も開いていない、ただ目を閉じて座っているだけという光景を見たら、十中八九、「ちゃんと勉強しなさい!」と声をかけると思います。
でも、実はこの勉強法はかなり理に適ったものなのです。
ノートも解説も、スマホも見ない時間
彼の勉強法は、こうです。
たとえば、数学の難しい問題を1問、なんとか解き終えたとします。多くの人は、おそらくはすぐに解説を読んで答え合わせをしたり、スマホを開いてちょっと休憩を取ったり、ノートを見返して解き方をまとめ直したりするでしょう。
どれもまっとうな勉強法に見えます。実際、僕自身も高校時代、まさにそうしていました。
ところが、彼はそのどれもやらないんです。
問題を解き終わった瞬間、彼はやおら目を閉じる。そして、何もせず、ただひたすら、さっき自分が解いた問題について考えるんだそうです。


