でも、それは結局、自分の頭の中に情報を「通過させている」だけなのです。
情報は、流れ込んできた瞬間に保存されるわけではありません。流し込んだあとに、それを自分の頭の中だけで、もう一度取り出してみる時間を取って、はじめて自分のものになります。
「ぼーっとしている」ように見えるあの数分間は、その保存作業のための、いちばん大事な時間だった。そういうことでした。
「読んで終わり」が、いちばんもったいない
これは、何も数学の問題に限った話ではありません。たとえば、英単語を覚えるとき。多くの人は、単語帳を何周もしますよね。1ページ目から最後まで読む。読み終わったら、また1ページ目に戻る。これを延々と繰り返す。
これも、いわば「インストール」だけを繰り返している状態です。その単語帳を一度閉じて、目を閉じて、「さっき覚えた単語、何個思い出せるかな?」と自分に問いかけてみる。
これだけで、定着率がまったく変わります。うまく思い出せなかったら、それでも構いません。
むしろ、思い出そうとして悩んでいるその瞬間こそ、いちばん頭が鍛えられている瞬間だからです。歯がゆさを感じてから単語帳を開き直すと、なんとなくさっきより頭に染み込んでくる感覚があるはずです。

