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消えゆく「ディーゼル超特急」イギリスHSTの軌跡 最高時速200kmで半世紀、「日立製新車」に世代交代

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HST Intercity 125 East Coast
イギリスで長年活躍する高速列車「HST」。東海岸本線のインターシティとして走る姿(撮影:橋爪智之)
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HSTの特徴は、編成の両端にディーゼル機関車を配置し、客車をサンドイッチする形を採用したことだ。いわゆる「動力集中方式」で、このスタイルはフランスのTGVで今も採用されている。

このような編成になったのは、高速化のためのエンジン出力が理由だ。ディーゼルエンジンによる駆動で時速200kmを安定して維持するためには、少なくとも4500馬力(3400kW)の出力が必要だったものの、1つのエンジンでこの出力を得るのは困難だった。43型機関車に搭載されたエンジンは1680kWを発揮し、2両であれば十分な出力を得られる。

HSTは編成の両端にディーゼル機関車を配置し、その間に客車を連結した編成だ(撮影:橋爪智之)
ロイヤル・ボーダー橋を通過する東海岸本線のHST(撮影:橋爪智之)
【写真を見る】グレートウェスタン本線を疾走するHST。同線では最高時速200kmで運転された

イギリス国鉄の「救世主」に

編成の両端に機関車を配したこの方式は、時速200km運転以外にもいくつかの利点を生んだ。1つは前後に機関車を連結しているため、起終点で機関車を反対側に付け替える作業(機回し)が不要となり、効率よく運行ができるようになったことだ。

また、1両の機関車に重い大出力のエンジンを積むのではなく、2両に分散して小型軽量のエンジンを搭載したため、線路への負担が減ってメンテナンス面で有利になった。さらに、客室部は動力のない客車としたことでエンジンの騒音や振動から隔絶され、快適な乗り心地を実現した。

最高時速200kmで走るHSTはイギリス都市間の速度向上に大きく貢献し、ロンドンからスコットランドに延びる東海岸本線を例に挙げると、ヨークまで約20分、ニューカッスルまで約40分所要時間を短縮。それまで約5時間半かかったエディンバラまでは約4時間半と、1時間の所要時間短縮効果を生んだ。これにより、乗客数は飛躍的に増加した。

先頭の機関車が「スワロー塗装」の愛称で呼ばれる、国鉄時代の2代目の塗装に復元されたHST(撮影:橋爪智之)
【写真を見る】高速列車だが、ドアは手動で開閉する「スラムドア」だ
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