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村上春樹『ノルウェイの森』に登場、タモリらも通った…創業65年、新宿のジャズ喫茶「DUG」が、突然"閉店の道"を選んだワケ

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新宿 DUG
新宿のど真ん中に位置する“新宿カルチャー”の聖地、老舗ジャズ喫茶「DUG」(写真:中平塁さん提供)
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村上さんは作家になる前、自身でジャズ喫茶・バー「ピーターキャット」を開業。小説『ノルウェイの森』にはDUGを登場させている。DUGに大きな影響を受けていたことは疑いない。

「多くの文化人に通っていただいたことは大変光栄に思います。先代マスターは『ジャズという好きな音楽』を『好みの音を鳴らす空間で聞く』、その空間に飾るための『ジャズミュージシャンの写真を撮りたい』、そのことにこだわり続けただけ。そして2代目である僕は、生まれたときからジャズは空気のような存在だった。このような単純なことですが、多くの方に共感いただけているということは、とてもありがたいと思っています」(塁さん)

クラシックでさまざまなカルチャーが溶け込む「DUG」の店内に癒やされたファンは多い(写真:中平塁さん提供)

「新宿・アングラカルチャー」の流行発信地に

60〜70年代の新宿は「新宿カルチャー」と呼ばれる、いわゆるアングラカルチャーの発信地だった。

中でも、寺山修司さんの「天井桟敷」、紅テントで知られる唐十郎さんの「状況劇場」はその代表的な存在であり、寺山さんらもよくDUGに顔を出していた。DUGはいつしか新宿カルチャーの流行発信地になっていた。

そしてDUGは前述の通り、アジア最大級の繁華街とも言われる歌舞伎町の向かい側にある。それだけに、この大繁華街の盛衰を目の前でリアルに見続けてきた。

ジャズ喫茶の勃興期、高度経済成長、バブル絶頂期、バブル崩壊と歌舞伎町の「浄化」、東日本大震災、コロナ禍……激しく揺れ動く繁華街の光景は、まさに戦後日本社会の姿そのものである。

穂積さんがDUGを運営しながら、最も大切にしていた写真がある。ジャズピアニスト、セロニアス・モンクの写真である。

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