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"有名校長"が去った後どうなった?公立の学校改革は難しい、「大胆」だけではない本当に必要な視点

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学校集会
(写真:viola / PIXTA)
  • 前屋 毅 フリージャーナリスト
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きっかけは、西郷氏が桜丘中学に赴任してきたころのことだという。「くつ下は白色だけ」という校則があった。校則にあるから教員は生徒のくつ下の色をチェックし、違反していれば厳しく指導することになる。

その光景を見ていて西郷氏は、「なぜダメなのか」と疑問に思った。そこで生活指導主任の教員に尋ねると、はっきりした理由が答えられない。理由もわからない決まり事で、生徒を縛り、叱りつけていたことになる。

生徒に「なぜダメなんですか」と言われても、答えに窮するしかない。そして、「校則だから、守れ!」と怒鳴ることになってしまう。生徒を尊重するにはほど遠いし、「子どもが主語」とも違う。第一、生徒が教員を信用できなくなってしまう。だから、「生徒に説明できないものはやめましょう」となったのだ。

学校は生徒1人ひとりが幸せな時間を過ごす場所、というのが西郷氏の考えである。そのためには誰もが納得できる場所でなければならず、納得できないことのある場所だと生徒は幸せになれない。納得するからこそ、「子どもが主語」になれる。だから、生徒が納得のいかない校則もなくしていったのだ。

東京都世田谷区の区立桜丘中学校(写真:筆者提供)

今は普通の中学校になってしまった…

そんな桜丘中学について最近、「普通の中学校になったみたいだね」という話を聞いた。どう変わったのか? 西郷氏のときのように注目される学校ではなくなった、というのだ。

現在の桜丘中学でも「校則」はないことになっている。しかし、「決まりみたいなもの」がないわけでもなさそうだ。ちなみに西郷氏のあとの校長は現在で2人目となっている。

桜丘中学に通う生徒に話を聞くと、「うるさく言われるほどではないけど、たまにスカート丈を注意する先生はいます」という。西郷氏時代に「服装は自由」になった。学校指定の制服を着用する生徒もいたが、原則自由である。だから、服装についてうるさく注意する教員もいなかった。

服装や髪型を校則で細かく決めてうるさく注意する学校もあるようだが、現在の桜丘中学ではそこまでではないものの、「暗黙のルール」みたいなものが存在しているようだ。

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