この質問の欠点は「どうとでも答えられてしまう」ということ。この質問を投げられたメンバーは、頭の中でこう迷います。
「それとも商品が悪いから? マーケティング戦略?」
いろいろな方向に話が行ってしまうリスクをはらんでいます。ある人は「営業のやり方が問題だ」と言い、ある人は「商品力が弱い」と言い、またある人は「価格が高い」と言う。
一見、活発な議論に見えるかもしれないですが、実際に起きているのは"論点がバラバラな発言の応酬"です。あちこちにいった議論の結末として、当然ながら明確な結論が出ない。そして会議の終わりは、こうなります。
「いろいろ意見は出たので、各自考えておいてください」
質問を「狭める」だけで会議は一変する
では、この部長は何を間違えたのでしょうか。答えはシンプルです。質問が"大きすぎて、ぼやけている"のです。こんな時は質問を"狭める"ことが必要です。
例えば、こう変えるだけで会議は一変します。
「今月の売り上げが落ちている原因を、まずは"新規顧客の獲得"に絞って考えると、どこに課題があると思いますか?」
「次に既存客のアップセルに絞って考えると、どこに課題があると思いますか?」
またはこうです。
「リピート率を2倍に上げるために、来店後のお客さんの体験価値を改善できる点は何ですか?」
どうでしょうか。この質問であれば、参加メンバーの考えるポイントが絞られていき、迷いにくくなるはずです。質問で大切なことの1つに「何について考えればいいのかを明確にする」ということがあります。
そうすることで参加メンバーの発言は具体的になり、議論も深まり、意思決定のスピードも上がります。逆に「ぼんやりした質問」だとどうなるか。人は、頭の中で不安を感じやすくなります。

