大阪府池田市の北部、山あいに広がる伏尾台ニュータウンは、1970年代に阪急不動産(現・阪急阪神不動産)が宅地開発した住宅地だ。最盛期には7000人を超える住民が暮らしたが、現在は4700人を下回る。高齢化率は47%を超え、住民の2人に1人が高齢者という計算になる。池田市全体の高齢化率が約27%であることを踏まえると、この街の高齢化がいかに先行しているかがわかる。
全国の郊外ニュータウンが抱える人口減少と高齢化が、ここでは一足早く現実になっている。長年の課題だったこの街の再生に、コンビニエンスストアが手を挙げた。
ローソンとKDDIは6月4日、お店を拠点にした街づくり構想「ハッピーローソンタウン」の第1号店「ハッピーローソンタウン池田伏尾台店」をオープンした。コンビニの品揃えに生鮮食品や災害支援機能、AIを使った行政相談まで詰め込み、店舗を地域コミュニティの核に据える試みだ。2030年までに全国100カ所への展開を目指す。
KDDIは2024年、三菱商事とともにローソンへ折半出資し、共同経営に加わった。通信とデジタル技術を小売りに持ち込む狙いで、伏尾台店はその実践の場でもある。
バス営業所の跡地から始まった
この店舗が建つ場所には、もともと阪急バスの伏尾台営業所があった。2022年に営業所が廃止されると、地域住民から心配の声が上がり、跡地活用を求める署名運動も起きた。
