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半導体とAIだけで国家は豊かになれない、経済構造が似通う日韓は「成長の果実を社会に広げる」課題に取り組むべきだ

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日韓首脳会談では米中の動きをにらみ両国関係を一段と強化したいとの意向を表明した(写真:2026 Bloomberg Finance LP)
  • 李 燦雨 日本経済研究センター 特任研究員 

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世界経済は確実な地殻変動のさなかにある。2026年5月14日から15日にかけて北京で開催された米中首脳会談は、19年以降に本格化した「ポスト冷戦時代」の終焉と、その後に続く新たな時代の行方を象徴的に示す舞台となった。

両大国が対峙する姿から浮かび上がったのは、先端技術や安全保障の領域では高い壁(High Wall)を築いて熾烈な競合を続けながらも、エネルギー、グローバル・サプライチェーン、金融といったシステム基盤においては低い橋(Low Bridge)を架けて決定的な破局を避けるという、新たな国際秩序の構図である。

米中が示した「管理された戦略的競争」

これは「管理された戦略的競争(Managed Competition)」の方向性を、両国が公式化した会談として評価できよう。

とりわけ会談の舞台裏では、習近平国家主席が日本の安全保障政策や台湾の頼清徳総統の動向を「地域の平和を脅かす」と名指しで非難・牽制した。これに対し、トランプ大統領は日本には擁護姿勢を見せつつも、台湾への武器輸出を「交渉のチップ」と呼ぶなど、安全保障上の公約に取引的な曖昧さを残した。

同盟国への保護さえも取引の材料としかねないアメリカの変容と、その間隙を突いて自国の「崛起」(くっき)と勢力圏確立を急ぐ中国の攻勢。この構図は、防衛と生存を一方的に他国へ依存し続けることの危うさを日韓に冷酷に突きつけており、大国の狭間でいかに独自の外交・経済安保ガバナンスを機能させるかという重い問いを投げかけている。

この激変の潮流において、26年5月19~20日に韓国・安東で開かれた日韓首脳会談が持つ意味は重い。両国は今、エネルギーの安定的確保、重要鉱物の調達、サプライチェーンの強靭化といった経済安全保障を軸に、一過性の外交パフォーマンスを超えた実務協力の「構造的必要性」によって結びつきを強めている。

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