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3兆円補正への"急旋回"で露呈した高市政権の迷走、ほころび始めた「サナエノミクス」が追い込まれかねない"財政の袋小路"

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高市首相
3兆円規模の補正予算編成をめぐる高市首相の“迷走”に身内からも不安の声が上がる(写真:ブルームバーグ)
  • 泉 宏 政治ジャーナリスト

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政府は、6月3日に今年度補正予算案を閣議決定し、国会に提出する方針を固めた。これは高市早苗首相の方針転換を受けたもので、年前半の早期編成は2022年度(5月)以来。予算規模は3兆円強で「7~9月の電気・ガス料金補助」「ガソリン補助金継続」などの物価対策が柱だ。

高市首相は「真に緊急性のある対応に限定し、赤字国債の発行総額を増やさないことで、市場の信認を得る」と強調。「税収増などにより、25年度分として発行予定だった赤字国債のうち、3兆円分は発行せずに済む」ことを理由としており、「市中への発行総額は増やさずに対応するので、国債マーケットに影響を与えずに実行可能」とアピールする。

補正予算案の審議日程に関して与野党は5月28日、衆参本会議で6月3日に片山さつき財務相の財政演説を実施し、衆参予算委での審議は各1日とすることで合意した。背景には、高市首相が説明した補正予算の内容を評価する国民民主党の賛成取り付けがあるとされる。

「国民民主党の連立入りへの第一歩」(自民党幹部)との見方もあるが、「現状では国民民主党内に慎重論も根強く、今後の展開はなお不透明」(政治ジャーナリスト)というのが実情だ。

追い詰められた末の方針転換

高市首相は5月25日の記者会見で、「中東情勢について国民の命と暮らし、経済活動に支障が生じないよう、政府の取り組みをさらに強化する」として、3兆円強の補正予算案の早期編成方針を表明した。

ただ、直前まで国会答弁などで「補正予算は不要」と繰り返していただけに、自民党内でも「追い詰められて方針転換せざるをえなくなった」(政調幹部)との声が広がる。

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