東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #日本の政治

3兆円補正への"急旋回"で露呈した高市政権の迷走、ほころび始めた「サナエノミクス」が追い込まれかねない"財政の袋小路"

5分で読める
高市首相
3兆円規模の補正予算編成をめぐる高市首相の“迷走”に身内からも不安の声が上がる(写真:ブルームバーグ)
  • 泉 宏 政治ジャーナリスト
2/3 PAGES
3/3 PAGES

ただ、政府・自民党内には今回の補正編成をめぐって不安や疑念も少なくない。

政府が補正予算の国会提出・成立を目指す6月中旬には、日本銀行の金融政策決定会合(15〜16日)があり、政策金利の引き上げも想定されている。しかも、同時進行でG7サミット(15~16日)が開催され、イラン情勢を踏まえて各国の経済政策が論議される。

「日本政府の対応が迷走していれば、国際社会での信認を失いかねない」(経済ジャーナリスト)わけだ。

“命綱”の高支持率もじわじわ低下

そうした中、高市首相の政権運営の“命綱”である高支持率も、ここにきてじわじわと低下し始めている。各種世論調査での低下要因を分析すると、「公約の第一に掲げてきた物価対策はまったくの期待外れ」「『悲願』とまで言った消費税減税も、実現するかどうかわからない」などの声が目立つ。

もちろん、内閣支持率はなお高止まりしており、首相周辺も「国民の高市支持に大きな変化はない」(側近)と胸を張る。しかし、自民党内では「補正編成をめぐる迷走もあり、市場の動き次第では支持率急落もありえないわけではない」(税調幹部)との指摘が出始めている。

「順調にいけば補正予算は来週中に成立する」(自民党の国対関係者)見通しで、「高市首相もほっと安堵している」(官邸筋)ようだ。もともと、高市首相としては「G7や日銀金融政策決定会合の前の補正成立で、日本政府の安定した経済運営をアピールしたい考え」(同)だったとされる。

ただ、今後のイラン情勢の展開次第では、そうした思惑も期待外れに終わることも想定される。高市首相にとって、ここ半月は神経が休まらない状況が続くことは間違いなさそうだ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象