ただ、政府・自民党内には今回の補正編成をめぐって不安や疑念も少なくない。
政府が補正予算の国会提出・成立を目指す6月中旬には、日本銀行の金融政策決定会合(15〜16日)があり、政策金利の引き上げも想定されている。しかも、同時進行でG7サミット(15~16日)が開催され、イラン情勢を踏まえて各国の経済政策が論議される。
「日本政府の対応が迷走していれば、国際社会での信認を失いかねない」(経済ジャーナリスト)わけだ。
“命綱”の高支持率もじわじわ低下
そうした中、高市首相の政権運営の“命綱”である高支持率も、ここにきてじわじわと低下し始めている。各種世論調査での低下要因を分析すると、「公約の第一に掲げてきた物価対策はまったくの期待外れ」「『悲願』とまで言った消費税減税も、実現するかどうかわからない」などの声が目立つ。
もちろん、内閣支持率はなお高止まりしており、首相周辺も「国民の高市支持に大きな変化はない」(側近)と胸を張る。しかし、自民党内では「補正編成をめぐる迷走もあり、市場の動き次第では支持率急落もありえないわけではない」(税調幹部)との指摘が出始めている。
「順調にいけば補正予算は来週中に成立する」(自民党の国対関係者)見通しで、「高市首相もほっと安堵している」(官邸筋)ようだ。もともと、高市首相としては「G7や日銀金融政策決定会合の前の補正成立で、日本政府の安定した経済運営をアピールしたい考え」(同)だったとされる。
ただ、今後のイラン情勢の展開次第では、そうした思惑も期待外れに終わることも想定される。高市首相にとって、ここ半月は神経が休まらない状況が続くことは間違いなさそうだ。
