4月末、首都高速道路の清掃事業をめぐる入札談合で、公正取引委員会が受注会社に排除措置命令、課徴金納付命令をしたことが大きく報道された。
5月19日には北海道新幹線の札幌延伸工事の入札をめぐり、談合疑惑が浮上し、公取委が工事に関わった建設会社9社などに立入検査に入ったことを複数のメディアが報じている。
談合とは、入札や価格競争に参加する事業者同士が、あらかじめ話し合って、誰が受注するか、いくらで入札するか、受注をどう分けるかなどを決め、競争を実質的になくしてしまう行為のことだ。独占禁止法で規定する「不当な取引制限」にあたり、市場を歪める重大な違法行為とされる。
今回の首都高談合では、より重大かつ悪質な発注者側の首都高の職員2名の談合への関与が明らかになった。いわゆる官製談合だ。また、北海道新幹線の談合の疑いでも、発注側の鉄道建設・運輸施設整備支援機構にも立入検査を行っており、官製談合の可能性が示唆されている。その悪質性について考えたい。
首都高談合事件の概要
首都高速道路の道路清掃業務をめぐる談合事件である。企業間談合だけではなく、発注者側職員の関与も認定されたことで、「官製談合」事件として大きな注目を集めた。
事件では、独禁法違反と官製談合防止法(正式名称:入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律)違反という二つの問題が明らかになった。
まず独禁法違反として問題視されたのは、道路清掃業務を受注していた複数企業による受注調整である。公正取引委員会によれば、スバル興業、京葉ロードメンテナンス、日本ハイウエイ・サービス、首都ハイウエイサービスの4社は、少なくとも2017年ごろ以降、首都高の道路清掃業務入札について、事前に受注予定者を決めるなどの調整を行っていたことだ。公取委はこれを独禁法上の「不当な取引制限」と認定し、2026年4月22日、4社に対して排除措置命令を出した。
